ハッキリと言いますが、管理会社を変えずに済むのならそれに越したことはありません。管理会社はマンション管理組合にとって大切なパートナーです。不満がある際は、それを冷静に伝え、管理委託契約の不履行があれば、履行を請求するというのが理想です。
しかしながら、管理委託契約は「準委任契約」と解されています。委任契約はお互いの信頼関係が基本となっていますから、信頼関係が壊れた時点で解約を申し出ることができます。
マンションの場合は、少なくとも3ヶ月前には「更新しない意思」を相手側に伝える必要があります。しかし、私の経験からいくと3ヶ月前の通知は相手側にとって多大なダメージを与えます。少なくとも半年以上前から予告をしておいた方が無難でしょう。
どうしても契約を続けていくことが困難な場合は仕方がありません。管理会社の変更は慎重に行う必要がありますが、手順を守ればスムーズに進めることができます。以下の手順をご参考ください。
管理会社変更の手順
1.現状の問題点の把握
- 現在の管理会社に対する不満や問題点を明確にしましょう。これにより、新しい管理会社に求める条件が明確になります。
2.管理組合での合意形成
- 理事会や総会で管理会社の変更について議論し、合意を得ます。これは、変更に関する重要なステップです。
3.新しい管理会社の選定
- 複数の管理会社から見積もりやサービス内容の提案を受け、比較検討します。
- 面談や評判の確認も重要です。
4.契約書の確認と締結
- 新しい管理会社と契約を結ぶ前に、契約内容を詳細に確認しましょう。特に、費用や提供されるサービスの範囲を確認します。
5.現管理会社との解約手続き
- 現在の管理会社との契約解除手続きを行います。契約期間や解約通知の期限に注意が必要です。
6.引き継ぎの準備
- 新旧管理会社間での引き継ぎを円滑に行うため、必要な情報や資料の整理を行います。
7.新しい管理会社との運営開始
- 新しい管理会社との運営が開始された後も、定期的にサービスの評価を行い、必要に応じて改善を依頼します。
追加のアドバイス
- 住民への説明と理解
- 管理会社の変更に伴うメリットや理由を住民に説明し、理解を得ることが重要です。
- 専門家の相談
- 必要に応じて、管理会社変更に詳しいコンサルタントや弁護士に相談することも検討してください。
何かご不明点や追加の質問がありましたら、どうぞお知らせください。