◆ はじめに

「うちの理事会、いつも同じ人が反対して会議が長引く…」
「総会が終わるのに3時間もかかってしまった!」

こんな経験、ありませんか?

札幌市をはじめ全国のマンション管理組合で、理事会や総会の会議時間が長くなる原因のひとつが『絶対に納得しない人の存在』です。
もちろん、反対意見があること自体は悪いことではありません。むしろ多様な意見が出ることは、より良い管理組合運営のために必要なことです。

しかし、会議の進行が止まってしまうほど延々と議論が続けば、他の参加者の負担が大きくなり、理事会役員のなり手不足にもつながります。

そこで今回は、会議時間を短縮しつつ、適切に合意形成を進める秘訣について解説します。


◆ 全会一致は必要ない!

まず大前提として、理事会や総会の決議は全会一致である必要はありません。

区分所有法や管理規約に定められた方法に従い、多数決で決めれば有効なのです。
例えば――

  • 理事会の決議 → 出席理事の過半数で決定
  • 通常総会の普通決議 → 出席組合員の議決権の過半数で決定
  • 特別決議(管理規約改正など) → 区分所有者数および議決権の4分の3以上で決定

このように、法令や規約で決められたルールに従えば、全会一致を目指す必要はありません。

つまり、反対意見があっても、十分に発言してもらった上で多数決で決めてしまえばよいのです。


◆ 会議時間を短縮する3つの秘訣

では、実際にどうやって会議を効率よく進めれば良いのでしょうか?

① 発言時間をコントロールする

会議では「誰かひとりが延々と話す」ことが最大の時間ロスです。
そこで、議長や司会が「ご意見はお一人2分以内でお願いします」とルールを設けると効果的です。

また、「すでに出たご意見と同じ趣旨であれば簡潔にお願いします」と伝えることで、重複発言を防げます。


② 議題を事前に整理する

会議で突然「修繕積立金の値上げをどうするか?」と問いかければ、当然反発が出ます。
重要な議題は事前に資料を配布し、組合員に予習してもらうことが大切です。

これにより、会議当日には建設的な意見交換ができ、話が脱線せずに短時間で結論到達できます


③ 少数意見も尊重しつつ多数決で決定する

「反対意見があるから決められない」と思ってしまうと、会議が終わりません。

そこで重要なのは、反対者の意見を十分に聞いた上で、多数決で決定することです。
このとき「ご意見は記録に残し、今後の参考にさせていただきます」と伝えることで、反対者の気持ちも尊重できます。

要は、少数意見を排除するのではなく、尊重しつつ決めるのがポイントなのです。


◆ 「納得しない人」がいる場合の工夫

どうしても毎回反対する人がいる場合、次の工夫も有効です。

  • 管理会社のフロント担当に同席してもらい、専門的に回答してもらう
  • 他の区分所有者と連携し、複数の意見として議論に臨む
  • 専門家であるマンション管理士を招き、中立的な意見を述べてもらう

専門家がその場にいるだけで、「感情的な反対」から「理性的な議論」に変わることも多いのです。


◆ 札幌市のマンション事情と会議運営

札幌市のマンションでは、高齢化と役員の担い手不足が深刻化しています。
その結果、理事会や総会に一部の住民の意見が強く反映されすぎて、会議が長引くケースも増えています。

また、雪害や寒冷地特有の修繕問題など、専門知識を必要とする議題も多いため、住民だけで合意形成を行うのは困難です。

だからこそ、札幌市のマンションにおいては、専門家であるマンション管理士の活用が効果的なのです。


◆ まとめ

  • 理事会や総会では、全会一致を目指す必要はない
  • 少数意見は尊重しつつ、多数決で結論を出すのが基本
  • 会議時間を短縮するには「発言時間の制限」「議題の事前整理」「多数決の徹底」が有効
  • 専門家を活用すれば、議論がスムーズに進み、トラブルも防げる

◆ 最後に:マンション管理士を活用しましょう

「会議が長引いて疲れてしまう」
「毎回同じ人が反対して前に進まない」
「総会の進め方が分からない」

こうしたお悩みを解決するには、マンション管理士のサポートが最適です。

札幌市のマンション管理に精通したマンション管理士なら、会議運営のルールづくりから、住民合意の形成までお手伝いできます。

まずはお気軽に、無料相談から始めてみませんか?