◆ はじめに
「うちのマンションの監事になってほしいと言われたけど、正直よく分からない…」
「監事って理事長や理事たちをチェックするって聞いたけど、素人でも務まるの?」
札幌市をはじめ全国の分譲マンションでは、毎年のように役員選出が行われ、監事に就任する区分所有者も多いです。
しかし実際には「名前だけの役職」になってしまっているケースが少なくありません。
本来、監事はマンション管理組合の健全性を守る“最後の砦”です。
では、監事の役割とは何で、果たして素人に務まるのでしょうか?
今回はその実態と解決策を分かりやすく解説していきます。
◆ 監事の役割とは?
マンション管理組合における監事の主な役割は次の通りです。
- 理事会の業務執行をチェックする
- 管理会社との契約や業務の進め方が適切かを確認する。
- 会計の監査を行う
- 修繕積立金や管理費の収支が正しく処理されているかをチェックする。
- 不正や不適切な行為を見抜く
- 理事会に不正や不透明な支出がないかを監視する。
つまり監事は、理事会や管理会社の行動を監査し、住民全員の利益を守る立場なのです。
◆ 監事は素人でもできるの?
結論から言えば――
「書面のチェックだけであれば、素人でもできます」。
収支報告書に数字の誤りがないか、明細に不自然な点がないかを見る程度なら、多少の知識があれば可能です。
しかし、本当に大切なのはその先。
- その契約内容が妥当か?
- 修繕積立金の使い方に問題はないか?
- 理事会の意思決定に不透明さはないか?
こうした部分は、会計や法律、建築の知識がなければ判断できないのです。
つまり「不正を見抜く」という本質的な監事の役割は、残念ながら素人には難しいのが現実です。
◆ 実際に起こりがちな問題
札幌市内でも、監事が十分に機能していなかったためにトラブルになったケースがあります。
- 大規模修繕工事の見積りが相場より高額だったのに、そのまま承認されてしまった
- 管理会社に委託料を過剰に支払っていたのに気づかず放置していた
- 理事会の一部役員が特定の業者と癒着していたのを見抜けなかった
いずれも、監事が専門的なチェックをできていれば未然に防げた可能性があります。
◆ 専門家に任せるという選択肢
ではどうすればよいのか?
答えは明確です。
監事を専門家に委ねることです。
例えば、
- マンション管理士 … マンション管理の専門家。法律・会計・建築を横断的に理解し、理事会を公正に監査できる。
- 監査法人や会計士 … 会計の専門家として、数字の不正や不自然な処理を見抜く。
これらの専門家が監事を務めれば、住民の誰かが不安を抱えながら役職を引き受ける必要はなくなり、監事本来の機能が果たされるのです。
◆ 監事に必要なのは「知識」と「中立性」
監事に求められる資質は、次の2つです。
- 専門知識
- 会計・法律・建築に精通していること。
- 不正や問題を正しく見抜けること。
- 中立性
- 理事会や特定の区分所有者に偏らず、公正に判断できること。
この両方を満たす人材は、残念ながら一般の住民にはほとんどいません。
だからこそ、外部の専門家に依頼するのがベストなのです。
◆ 札幌市のマンションにおける監事の重要性
札幌市は、積雪や寒冷地仕様など特有の事情を抱えています。
- 除雪費用や冬季管理費が大きな割合を占める
- 寒冷地ならではの修繕工事が必要になる
- 高齢化による役員・監事の担い手不足が進んでいる
このような地域特性を踏まえると、監事が形骸化してしまうリスクは一層高いのです。
だからこそ、専門家の力を借りることがより重要になります。
◆ まとめ
- 監事は「理事会を監査し、不正を見抜く」役割を担う。
- 書類の形式的な確認なら素人でもできるが、本質的な監査は専門知識が必要。
- 監事に求められるのは「知識」と「中立性」。これを備えているのは専門家。
- 札幌市のマンションでは特に、専門家監事の存在が不可欠。
◆ 最後に:マンション管理士を活用しよう
「監事って自分に務まるのだろうか?」
「うちの監事は形だけになっていないだろうか?」
そんな不安を感じたら、ぜひマンション管理士にご相談ください。
マンション管理士は、管理組合と理事会の健全性を守る立場として、監事の業務をサポートすることができます。
また、必要に応じて外部監事を引き受けることも可能です。
札幌市でマンションを安全・安心に運営していくために、監事の機能をしっかり果たすことは欠かせません。
その一歩として、まずは無料相談からお気軽にご利用ください。