「管理費を少なくしたい!」――そんな“究極の節約”を目指して自主管理を検討している札幌市のマンションオーナー・理事会の皆さん、ちょっと待ってください。確かに魅力はあるものの、メリットだけでは済まされない大きなリスクも潜んでいます。

本コラムでは、自主管理の良い面と注意すべき点を丁寧に解説します。最後まで読み進めて、あなたのマンションにとってベストな選択を探しましょう。


🔷 ① 自主管理の“おいしいところ”


✅ 管理費ゼロ、または圧倒的な節減

管理会社に払う管理委託料が不要なので、「管理費を抑えたい」というニーズにまさにマッチ。空いた資金を修繕積立金に回すことも可能です。

✅ “自分たちの手で”マンションを守る満足感

理事や住民が主体的に管理を行うことで、責任感と一体感、コミュニティの絆が強まるという利点があります。

✅ 自由度が高い

規定やルールを自分たちで柔軟に決定し、実行できる。意思決定のスピードや住民合意が高まる点も魅力です。


🔶 ② でも、そこには要注意!自主管理の“落とし穴”


❗ 業務負担が莫大

清掃、点検、定期報告、緊急対応、会計… 管理会社が担っていた業務を全て担う必要があり、理事会メンバーの負荷は非常に高くなります。

❗ 専門知識の不足

設備・法務・会計・建築など、多岐にわたる専門分野に関する知識が理事や住民には限られています。「見落とし」や「誤判断」によるトラブルが発生するリスクがあります。

❗ 責任は“全部”管理組合に

事故やトラブルが起こった場合、補償対応や賠償対応が問われます。人命や財産に関わる問題の場合、法的責任が直接組合側に降りかかる可能性があるのです。


🔷 ③ “デメリットを補う”ために必要な視点


実は、自主管理を成功に導くには、明確な“補う仕組み”と“専門の支援”が不可欠です。

✅ 事務・技術支援の枠組みづくり

  • 清掃業者や点検業者との契約手配
  • 専門家による定期点検を組み込む
  • 緊急時の対応フローを整備する

✅ 会計・法務の整備

  • 定期監査や公認会計士によるチェック導入
  • 区分所有法や消防法などの法令順守の確認
  • 規約整備や契約文書の管理体制を明確化

🔶 ④ マンション管理士が果たす“穴埋めリーダー”役


✅ 専門的サポートを柔軟に提供

サポート領域管理組合の負担軽減ポイント
建築・設備点検劣化診断、補修判断、外部業者紹介
法務・規約整備総会議事録・契約書レビューの支援
会計監査・資金計画長期修繕計画の作成、報告業務支援

✅ 自主管理でも“判断だけ”で運営可能に

マンション管理士が、専門知識を要する部分をフォローし、情報整理や資料提供を行うことで、理事会は最終判断に集中できます。


🔷 ⑤ 札幌市における自主管理の注意点


雪・凍結・寒暖差などの影響を受けやすい札幌市では特に、

  • 冬季の除雪や排雪管理
  • 凍害対応や屋根・外壁の早期劣化発見
  • 断熱系、排水系設備の点検

といった専門的な知見が不可欠な領域が自主管理でも必須です。
独学では限界があるため、札幌市の事情に詳しい専門家との連携が、安心・長期的運営の鍵になります。


✅ まとめ:自主管理に飛び込む前の最善策とは?


  • 自主管理は“究極の節約”だが、その裏には業務負担と責任の重さがある
  • 必要なのは、デメリットを補う仕組みと専門家の支援
  • マンション管理士を活用すれば、判断だけを担う理想的な運営に近づける
  • 特に札幌市のような環境条件では、専門家の関与が自主管理の成功に不可欠

📣 札幌市の管理組合・理事会の皆さまへ

「住民みんなで管理費を抑えたい!」
「でも、専門的な判断がないと不安…」

そんな時は、ぜひマンション管理士にご相談ください。

マンション管理士が、あなたのマンションの安全と長寿命化を支える“専門的な守り”として、しっかりサポートいたします。