「このやり方、なんとなく昔から続けてるけど…本当に合ってるのかな?」
「理事会って、これでいいんだっけ?書面だけで済ませちゃってるけど…」
そう思ったことがある管理組合の役員の方、決して少なくないのではないでしょうか。
実は、マンション管理組合の多くが、多かれ少なかれ“法的に正しくない状態”にあるのが現実です。
でも、それは決して“悪い管理”というわけではありません。
むしろ、日々の管理運営に尽力している理事会の皆さんこそ、称賛されるべき存在です。
問題なのは、「知らずに続けてしまっている不適正な運営」や、「誤解による判断ミス」がそのまま放置されること。
今回は、札幌市のマンションを中心に、管理組合が法的な落とし穴にはまらないための“秘訣”と、
専門家であるマンション管理士の活用方法について解説します。
🔶 完璧な管理組合なんて、ほとんど存在しない
まず大前提としてお伝えしたいことがあります。
それは――完璧に法を守って運営されている管理組合は、ほぼ存在しないということです。
❗ よくある“法的にあいまい”な管理実務
事例 | 実は… |
---|---|
総会の開催通知が10日を切っていた | 区分所有法上は「1週間以上前」が必要 |
総会を紙面決議だけで済ませた | 法的には「書面決議」は認められていない(全員一致の“持ち回り決議”が必要) |
理事が任期を超えて自動継続 | 標準管理規約では、総会での再任が必要 |
管理規約の改正を住民合意なしで実施 | 区分所有法第31条では「区分所有者及び議決権の4分の3以上の賛成」が必要 |
📌 つまり、多くの管理組合は“グレーゾーン”で動いている
その原因は、悪意ではなく――
- 忙しくて細かい確認までできなかった
- 管理会社に言われるまま進めていた
- 前任のやり方をそのまま踏襲してしまった
といった“事情”によるものが大半です。
🔷 間違いを正面から指摘するのは得策ではない
ここで大切なこと。
それは、「法的に間違っていますよ!」と正面から指摘することは、むしろ逆効果だということです。
❌ いきなり「間違いです」と言っても…
- 理事会が「自分たちは非難されている」と感じる
- 防衛反応で“対話のシャッター”が下りる
- 結果として、是正が進まなくなる
管理組合は、住民のボランティアで成り立っています。
その努力を否定するのではなく、まず“敬意を持って”向き合うことが何よりも大切なのです。
🔶 管理組合の尽力に敬意を表しつつ、改善を進めるには?
そこで効果的なのが――
専門家=マンション管理士の“中立的なアドバイス”を活用すること。
🧩 管理士ができる“さりげない改善支援”
- 「実はこういう法的ルールがあるんですよ」とソフトに解説
- 総会資料や理事会議事録の整備を“自然な流れ”で提案
- 管理規約の改正手順を丁寧に説明し、合意形成をサポート
- 「今すぐ変えなくても大丈夫。でも今後のために知っておくと安心です」スタンスで助言
つまり、「攻めず、責めず、でも確実に正しい方向へ導く」ことができるのが、マンション管理士の強みです。
🔷 札幌市で起こりがちな“グレーな運営”の実例
札幌市の管理組合でも、以下のような“よくあるケース”があります。
✔ 例① 冬季に総会開催が困難で、通知が遅れがち
→ 寒冷地特有の事情を考慮しつつ、年2回開催やリモート開催導入の提案などで柔軟に対応。
✔ 例② 除雪や落雪対応を理事長が“個人的な判断”で発注
→ 緊急性は理解できるが、本来は理事会決議か事後承認が必要。ルールの整備を提案。
✔ 例③ 管理規約が旧法ベースで、現代の暮らしに合っていない
→ ペット飼育・民泊・防犯対策など、実態に即した規約見直しを管理士がサポート。
🔶 役員も安心!「法律に強い味方」がいればこそ
管理組合の役員は、法律のプロではありません。
それでも、理事長には“善管注意義務”があり、誤った判断がトラブルになれば責任を問われることも。
だからこそ――
「この判断、法律的に大丈夫かな?」と不安に思ったときこそ、マンション管理士の出番です。
✅ 管理士がサポートできる場面
場面 | 管理士ができること |
---|---|
総会・理事会の運営 | 議事録作成支援、手続きの適正化 |
規約改正の進め方 | 必要な合意要件の確認、文案作成支援 |
管理委託契約の見直し | 法的・実務的な視点から内容を精査 |
区分所有者間のトラブル対応 | 法的根拠に基づく対応アドバイス |
管理不全リスクの回避 | 長期的な運営改善プランの提案 |
✅ まとめ:正しい管理は「指摘」ではなく「導き」で実現する
- 多くの管理組合は、少なからず法的な課題を抱えている
- それは“責められること”ではなく、“改善のチャンス”である
- 間違いを責めるのではなく、尽力をたたえ、改善のきっかけを与えることが重要
- 法律と現実の橋渡し役として、マンション管理士の活用が最適解
📣 札幌市でマンション管理に携わる理事会・管理組合の皆さまへ
「このやり方で本当に大丈夫?」
「もっと良い進め方があるかも…」
そんなときこそ、マンション管理士にご相談を!
あなたのマンションの“今”と“未来”を、正しく・やさしく・着実にサポートいたします。
管理は、法律と運用の“バランス感覚”が命。
あなたのマンションを、正しく、スムーズに導く。
それが、私たちマンション管理士の役目です。