マンション管理のご相談を受けていると、非常によく聞かれる質問があります。

「うちのマンション、分譲当時から管理規約を一度も変えていないんですが、これって普通なんでしょうか?」

結論から言うと、
「珍しくはありませんが、決して望ましい状態ではありません」

むしろ近年では、
管理規約を長年見直していないこと自体が大きなリスクになりつつあります。

本コラムでは、

  • 管理規約を変えていないマンションが多い理由
  • なぜ今、管理規約の見直しが必要なのか
  • 区分所有法や標準管理規約との関係
  • 無効になる可能性がある規定とは
  • 札幌市のマンション事情と今後の対策

を、マンション管理士の立場から分かりやすく解説します。


🔍そもそも管理規約って何?

管理規約とは、
マンションという共同住宅を円滑に運営するための「基本ルール」です。

具体的には、

  • 管理組合・理事会の運営方法
  • 管理費・修繕積立金の考え方
  • 専有部分・共用部分の使い方
  • 総会や理事会の決議方法
  • ペット飼育、民泊、駐車場利用などのルール

といった、日常生活から資産価値まで大きく影響する内容が定められています。

つまり管理規約は、
マンションにおける「憲法」のような存在なのです。


🤔管理規約を変えたことがないマンションは多い?

実務上の感覚として、
「一度も管理規約を改正していないマンション」は決して少なくありません。

特に次のようなマンションではよく見られます。

  • 築20年以上で大きなトラブルがなかった
  • 管理会社任せで運営してきた
  • 役員のなり手が少なく、改正まで手が回らない
  • 「昔からこうだから」と問題意識が持たれにくい

札幌市内でも、
1980年代~1990年代に分譲されたマンションで
分譲時の規約のままというケースは珍しくありません。


⚠️なぜ「そのまま」が危険なのか?

問題は、
時代は大きく変わっているのに、規約だけが止まっていることです。

🕰 時代とともに変わるマンション管理

この数十年で、マンションを取り巻く環境は大きく変わりました。

  • 高齢化・役員の担い手不足
  • 共働き世帯の増加
  • 民泊・シェアリングサービスの登場
  • IT化(電子投票・オンライン会議など)
  • 管理不全マンション問題の顕在化

これに対応するため、
区分所有法やマンション標準管理規約は何度も改正されています。


📜区分所有法・標準管理規約はアップデートされている

国土交通省が定める「マンション標準管理規約」は、

  • 1982年 初版
  • その後、複数回の大幅改正
  • 直近では外部管理者方式や役員なり手不足への対応も明記

と、時代の課題に合わせて進化しています。

一方で、
分譲当時の管理規約のまま放置されている場合、

👉 現行の区分所有法と整合しない規定が残っている可能性
👉 法的に無効と判断されるリスク

が生じます。


🚨管理規約が「無効」になる可能性とは?

ここが非常に重要なポイントです。

❌区分所有法に反する規約は無効

区分所有法は「強行法規」と呼ばれ、
管理規約よりも優先されます

つまり、

管理規約に書いてあっても、
区分所有法に反していれば、その規定は無効

となる可能性があるのです。

📝よくある問題例

  • 総会決議要件が法律より厳しすぎる
  • 区分所有者の権利を不当に制限している
  • 管理者・理事長の権限が不明確
  • 現在では認められていない運営方法

これらは、
トラブルが起きて初めて問題になるケースが多く、
裁判や紛争に発展することもあります。


🏙札幌市のマンション事情と規約問題

札幌市のマンションには、次のような特徴があります。

  • 築年数が進んだマンションが多い
  • 高齢化が急速に進行
  • 冬季特有の設備・共用部分管理が必要
  • 役員のなり手不足が深刻

にもかかわらず、

  • 理事会運営が前提の規約のまま
  • 外部専門家の活用が想定されていない
  • 実態と規約が乖離している

というマンションが少なくありません。

実態に合わない規約は、守られなくなり、形骸化します。
これは管理不全への第一歩です。


✨最新の管理規約に更新する意義

では、管理規約を見直すと何が良いのでしょうか。

✅① 法的リスクの回避

区分所有法と整合した規約にすることで、
無効リスクや紛争リスクを大幅に減らせます。

✅② 現代の管理実態に合う

  • 外部管理者方式
  • 役員負担の軽減
  • IT活用

など、今のマンションに合った運営が可能になります。

✅③ 管理の透明性・公平性が向上

ルールが明確になることで、
「言った・言わない」「慣例だから」といった争いが減ります。

✅④ マンションの評価・信頼性向上

適切に整備された管理規約は、
管理が行き届いたマンションの証として評価されます。


🧑‍💼管理規約の見直しは誰がやるべき?

管理規約の改正は、

  • 法律知識
  • 標準管理規約の理解
  • マンションの実態把握
  • 将来を見据えた設計

が必要な、高度に専門的な作業です。

管理会社任せや、理事会だけで進めるのはリスクがあります。

そこで活躍するのが、
マンション管理士です。


🤝マンション管理士を活用するメリット

マンション管理士は、

  • 区分所有法・標準管理規約の専門家
  • 管理組合の立場に立った中立的助言
  • 規約作成から総会決議までのサポート

を行う国家資格者です。

札幌市の地域事情や、
寒冷地特有の管理課題を踏まえた
「実務で使える管理規約」を提案できます。


📝まとめ:管理規約は「生き物」です

  • 管理規約を一度も変えていないマンションは珍しくない
  • しかし、時代遅れの規約は大きなリスク
  • 区分所有法に反する規定は無効になる可能性がある
  • 最新の標準管理規約に沿った見直しが重要
  • 専門的な作業はマンション管理士の活用が最適

🌱最後に

管理規約は、
マンションの過去ではなく、未来を支えるルールです。

「今まで問題がなかったから大丈夫」ではなく、
「これからも安心して暮らせるか」という視点が重要です。

札幌市で、

  • 管理規約を一度も見直していない
  • 規約と実態が合っていない気がする
  • 将来に不安を感じている

そんな管理組合の皆さまは、
ぜひ一度、マンション管理士に相談してみてください。

👉 管理規約を整えることは、
👉 マンションの価値と安心を守る第一歩です。