「このマンション、あと何年もつのかな…?」
「子どもが巣立っても、ここで老後を迎えたい」
そんな想いを持つ札幌市の区分所有者の皆さま、“長寿命マンション”を実現するためのヒントを今日はじっくりとお伝えします。
マンションは、ただ住んでいるだけでは自然と老朽化していきます。ですが、きちんと計画的に管理・修繕を行えば、100年以上もたせることだって可能です。
では、そのために私たちは何をすれば良いのでしょうか?
🔷 マンションの「寿命」って何年くらい?
建物の法定耐用年数(鉄筋コンクリート造)は、税法上では47年とされていますが、これはあくまでも会計上の指標にすぎません。
実際には――
- 外壁や屋上の防水を定期的に補修する
- 給排水管を更新する
- 構造体に深刻なダメージを与える劣化を防ぐ
これらを継続的に行っていれば、築60年、70年、100年と使用可能なマンションも存在しています。
つまり、寿命は管理次第なのです!
🔶 では、何が“長寿命化”のカギを握るの?
答えは、ズバリ…
長期修繕計画の質にかかっています!
マンションの将来を見据えた修繕の予定と、
それに伴う費用の積立を計画するための“将来設計図”――
それが「長期修繕計画」です。
🔷 長期修繕計画のチェックポイントとは?
✅ 国交省の標準様式に準拠しているか?
国土交通省が示す標準様式では、
- 工事項目(防水・外壁・設備など)が網羅されているか
- 耐用年数と修繕周期が妥当か
- 工事単価の根拠が明確か
- 修繕積立金の計画が現実的か
といった観点がきっちり押さえられています。
📌 札幌市では、冬場の凍結・融雪などが設備に大きな負荷をかけるため、地域特性を加味した上で、標準様式をベースにアレンジするのが理想です。
✅ 専門家が作成しているか?
長期修繕計画は、ただの表計算ではありません。
- 建物調査(現地確認)があるか
- 専門家による耐用年数の判定がなされているか
- 現行の物価や工事単価が反映されているか
といった「裏付け」が重要です。
🔶 管理組合のあるある:「古い計画のまま放置していた…」
実はよくある話です。
- 10年前に一度作ってから、更新せずに放置
- 最初は積立金が足りる計画だったのに、物価高騰で資金不足
- 給排水管の更新が計画されておらず、漏水トラブルが頻発
こうなると、せっかくのマンションの寿命を縮めてしまう危険性があるのです。
🔷 長寿命マンションを実現する“3つの工夫”
✅ ①「今」の状態を把握する
まずは、建物の健康診断を受けましょう。
劣化状況を知らなければ、適切な修繕時期も費用も分かりません。
✅ ② 10〜15年ごとに長期修繕計画を見直す
一度作った長期修繕計画も、定期的に見直すことが必要です。
物価、技術、法律、環境条件は常に変化しています。
現状に合ったプランにアップデートしましょう。
✅ ③ マンション管理士の活用で“判断だけ”に集中
修繕の内容、工事の必要性、積立金の水準…
これらを管理組合の素人だけで判断するのは大変です。
そこで活用してほしいのが、マンション管理士です。
🔷 マンション管理士ができること
分野 | 管理士の支援内容 |
---|---|
建物調査 | 現地確認による劣化状況の把握、専門家との連携 |
計画作成 | 国交省様式に準拠した長期修繕計画の作成・修正 |
合意形成 | 総会資料の作成、住民説明会の開催支援 |
資金計画 | FP資格を活かした積立金の算定と段階的な増額案の提案 |
📌 小山マンション管理士・FP事務所では、一級建築士とのパートナー体制により、建築面・資金面の両方から“長寿命マンション”を支援しています。
✅ まとめ:長寿命化は“放置しない”管理から始まる!
- マンションの寿命は、法定ではなく管理次第
- 国交省の標準様式に基づいた質の高い長期修繕計画が最重要
- 札幌市のような気候条件を考慮した専門家の支援が不可欠
- 管理士を活用すれば、理事会は“判断”だけに集中できる
📣 札幌市の理事会・管理組合の皆さまへ
「このマンション、あと何年住めるのか…」
「修繕積立金、このままで足りるの?」
そのお悩み、今こそ“長寿命化”の第一歩を踏み出すチャンスです。
まずは、長期修繕計画の見直しから始めてみませんか?
マンション管理士が、あなたのマンションの未来を一緒に描きます。