「10年後、私たちのマンションはどんな姿になっているだろう?」
「30年後も、資産価値を保って暮らせるのかな?」

そんな未来を見える化するのが、長期修繕計画です。
これは単なる工事スケジュールではなく、まるでマンションの未来日記。将来必要となる工事や費用を予測し、資金計画とセットで描くことで、安心・安全な暮らしを守る重要なツールです。

今回は札幌市のマンションを例に、長期修繕計画の意味、作るメリット、作成時の注意点、そしてプロに依頼する価値についてお伝えします。


🔍 目次

  1. 長期修繕計画とは?
  2. 作成は義務ではないが、資産価値に直結
  3. 札幌市のマンションにおける重要性
  4. 作成の基本ステップ
  5. 国交省標準様式準拠で作るメリット
  6. 当事務所でのサポート内容
  7. まとめ:マンション管理士の活用で未来を守る

1. 長期修繕計画とは?

長期修繕計画は、今から将来までの修繕スケジュールとその費用を見える化した計画書です。
一般的には25年~30年先までを見据え、外壁、屋上防水、給排水設備、エレベーター、共用照明など、マンション全体の大規模な修繕や更新時期を整理します。

例:
2028年 外壁塗装工事 予算1,500万円
2035年 屋上防水改修 予算800万円

こうした予定を明文化することで、資金不足による工事延期や、急な値上げによる負担増を防げます。


2. 作成は義務ではないが、資産価値に直結

実は、長期修繕計画の作成は法律上の義務ではありません。
しかし、不動産評価や売買の現場では、

  • 計画の有無
  • 修繕積立金の積立状況
  • 過去の工事履歴

が重視されます。
長期修繕計画があると、購入希望者に「このマンションは管理がしっかりしている」という安心感を与え、結果的に資産価値の維持や向上につながります。

札幌市でも、中古マンション売買時に長期修繕計画の有無が査定に影響している事例があります。


3. 札幌市のマンションにおける重要性

札幌市は寒冷地ならではの修繕リスクがあります。

  • 外壁の凍害(冬季の凍結と融解によるひび割れや剥離)
  • 屋上やバルコニーの積雪荷重対策
  • 排水設備の凍結防止工事
  • 暖房・給湯設備の更新時期の短縮

これらは本州のマンションより早いサイクルで修繕が必要になる場合があります。
したがって、札幌市のマンションでは一般的な全国標準の計画よりも、寒冷地仕様の修繕サイクルを反映した長期修繕計画が不可欠です。


4. 作成の基本ステップ

  1. 現状調査
    建物診断や過去の工事履歴、修繕積立金の現状を把握します。
  2. 修繕項目の抽出
    外壁、防水、設備、共用部など、将来必要になる工事をリスト化。
  3. 工事時期の設定
    寿命や劣化速度をもとに、修繕サイクルを設定。
  4. 概算費用の算出
    物価上昇や寒冷地特有の工事単価を加味して計算。
  5. 資金計画の作成
    修繕積立金の収支見通しを作成し、必要に応じて値上げ案も提示。
  6. 定期見直し
    おおむね5年ごとに見直すことで、最新の状況に対応。

5. 国交省標準様式準拠で作るメリット

当事務所では、国土交通省の標準様式に準拠した長期修繕計画を作成しています。

メリットは以下の通りです。

  • 全国的に通用するフォーマットで安心
  • 不動産売買や金融機関への説明資料として使える
  • 修繕項目や費用の根拠が明確
  • 将来の見直しや更新が容易

札幌市特有の気候条件を反映させつつ、国の標準に合わせることで信頼性と実用性の両立が可能になります。


6. 当事務所でのサポート内容

当事務所では、以下の流れで長期修繕計画の作成をサポートします。

  • 現地調査(必要に応じて専門診断士と連携)
  • 過去の工事履歴・会計資料の分析
  • 寒冷地仕様の修繕サイクル設定
  • 国交省標準様式に準拠した計画書作成
  • 理事会や総会での説明・質疑応答の代行
  • 5年ごとの見直しサポート

7. まとめ:マンション管理士の活用で未来を守る

長期修繕計画はマンションの未来日記です。
作成は義務ではありませんが、資産価値や安全性を守るためには欠かせません。

特に札幌市のマンションでは、寒冷地特有の修繕リスクを踏まえた計画が必須です。
そして、その計画は国交省標準様式に準拠し、実用性と信頼性を備えたものにするのが理想です。


📢 札幌市の管理組合・理事会の皆さまへ
長期修繕計画の作成・見直しは、マンション管理士にお任せください。
専門知識と経験で、30年先まで見据えた安心の未来を一緒に描きましょう。