Q&Aを載せます。全51の質問がありましたので、ご回答いたします。
マンション管理士に関するアンケート結果
Q1.全くの無知で申し訳ございません。ありがとうございました。
A1.認知していただきありがとうございます。全く知らない方が多いと思います。
Q2.分譲マンションに住んでいるので興味はある。マンション管理士が具体的に何をしているのか、管理人さんとはまた別なのか疑問です。
A2.管理人とは全くの別物です。いわゆる管理人は正式には「管理員」といい、標準では管理会社の従業員です。これに対し、マンション管理士は士業であり、管理組合のアドバイザーです。具体的には、顧問業務、第三者管理業務、管理規約見直し業務、長期修繕計画見直し業務などを提供しています。
Q3.マンション管理士がどういった仕事内容なのか気になります
A3.上記の仕事内容が中心です。
Q4.マンション管理士の資格があると何ができるのか興味があります。
A4.資格があるとできるというもの(独占業務)がありません。現在は「私はマンション管理士です」と名乗れるのみです(名称独占)。ただし、マンション管理士会に加入すると、自治体が主催するマンション相談にアドバイザーとして登録できたり、マンション管理士が組合に損害を与えた時の保険である賠償責任保険に加入することができます。
Q5.マンション管理士になるのは難しいかどうか気になります。
A5.学習時間が500~600時間と言われています。宅建士より学習時間が必要なので、難関資格と言えそうです。実は資格を取ることよりも、資格を取った後に収入を得ていく方がずっと難しい状況です。
Q6.まあ、形式上、持っていないとという資格だと思います。
A6.よくご存知で恐れ入ります。独占業務がないので、マンション管理士の資格を持っていなくても同様の内容で開業できます。
Q7.最近試験の相当難易度が上がっているなと思う
A7.そうだと思います。受験生は主に過去問から対策しているので、出題者側も難易度をどんどん上げていかなければ、合格率が上がってしまうからでしょう。
Q8.難しいのかな、なりたいです。
A8.不動産4資格(賃貸不動産経営管理士、管理業務主任者、宅地建物取引士、マンション管理士)の中では最も難しいです。
Q9.退職後に検討したい職業なので実際の業務内容を詳しく知りたい
A9.HPに詳細がございますのでご参照ください。またメールフォームからのお問い合わせにも対応しております。
Q10.どんな業務内容なのか、宅建士と違うのか気になりました。
A10.宅建士も同じく不動産の資格ですが、こちらは土地や建物の売買ができる資格です。対してマンション管理士は、分譲マンションの管理組合の依頼に応じて助言や支援をする業務内容です。
Q11.管理とはどこまでの管理なのか、年収はどの程度なのかは気にはなりました。
A11.分譲マンションは、専有部分(各住戸)と共用部分に分かれており、管理会社やマンション管理士が管理の対象としているのは共用部分です。しかし、管理規約で専有部分の使用方法や、共用部分と一体化した給排水設備も管理できます。マンション管理士の年収は様々ですが、会社員並みの収入を得ている人はごく僅かです。
Q12.疑問とか、質問ではないので、ずれてしまうのですが。古いマンションの管理費で揉めているのを、時々ニュースで見ます。こういうのは今後どんどん増えていくんだろうなあ、と思います。
A12.マンションは年々増えており、建物の老朽化と住民の高齢化により、問題はますます増えていくと予想されています。
Q13.具体的にマンション管理士の仕事は何を行うのか。
A13.マンション管理士は士業であり、管理組合のアドバイザーです。具体的には、顧問業務、第三者管理業務、管理規約見直し業務、長期修繕計画見直し業務などを提供しています。
Q14.マンション管理のコンサルタントとして活躍したいので、マンション管理士試験の勉強をしています。管理業務者や宅建士のような独占業務がないなか、どのように仕事を取っていくのか、何かビジョンやヒントを知りたい。
A14.マンション管理士は集客が難しいと言われています。これは他の弁護士や税理士などの士業も同様ですが、紹介に頼るような集客ではなかなか成業できないと考えております。そこで現代ではHPやSNSを駆使した戦略が必要かと思います。ぜひ当HPへご相談ください。
Q15.資格の難易度が知りたい
A15.学習時間は500~600時間、偏差値でいうと60程度と言われています。
Q16.マンション管理士と管理組合との関係性がどのような感じなのか気になります。
A16.マンション管理士は第三者性・中立性が期待できる立ち位置です。管理会社の提案が本当に管理組合の利益となるか、あるいはその逆、管理組合が管理会社に対して過度な要求をしていないか助言することができます。一般的には求めに応じて助言するのがマンション管理士ですが「法律や規約がこうなっているので管理組合はこうあるべき」と押し付けるマンション管理士は管理組合とうまくいかない場合があるようです。
Q17.マンション管理士を持っていることによって、給料の上乗せなどの付加価値があるのかどうかが知りたいです。
A17.管理会社のフロント(理事会や総会に出席して助言する人)がマンション管理士の資格を取ると、会社から報奨金が出る場合があります。また、資格を持っているだけでも知識面で優秀な社員と見られるかもしれませんし、管理会社による第三者管理における管理者を担うこともあるかもしれません。
Q18.マンション管理士の資格を取ることは難しい事なのかと、マンション管理士の給料はどのくらいなのかが疑問です。
A18.合格率が10%程度なので、難関資格と言われますが、弁護士・税理士・社労士ほどの難関ではありません。また、マンション管理士には大きく2種類あり、管理会社に勤めるマンション管理士は、マンション管理士の本来業務をすることができませんので、普通の会社員の給料です。独立したマンション管理士は個人事業主ですので、仕事をたくさんとれるか否かは本人の営業力にかかっています。
Q19.本職を、定年してからの年齢でも管理者として働けたりしますか?
A19.マンション管理士でしたら、ご本人の健康さえ続けば80歳くらいまでできるのではないでしょうか?マンション管理士会は60代・70代の方々が9割以上です。
Q20.依頼料金っていくらくらいが相場なのですか?
A20.マンションの規模にもよりますが、例えばマンション管理士と顧問契約を結ぶとしたら、単棟型・毎月理事会出席で月額税込55,000円前後が多いのではないかと思います。
Q21.役員の分担制が重荷に感じている。
A21.理事・監事などの役員は公平性の面から輪番制をとっている管理組合が多いと思いますが、中には固定制の管理組合もあり、その場合の負担はかなり重いものと拝察いたします。
Q22.マンションの場合でも住み込みの管理人は存在するのか?する場合雇用形態はどうなっているのか?
A22.かつては管理人が住み込みで働くマンションは少なくありませんでした。しかし、時代と共に減り、今ではほとんどないのではないでしょうか?恐らく管理会社が管理人と結ぶ雇用契約がなかなか労働基準に合わなくて減っていったのだと思います。
Q23.マンション管理士とは何か、具体的な役割や資格取得方法について教えてください。また、マンションの管理で重要なポイントや注意点、住民が知っておくべき事項についても知りたいです。
A23.マンション管理士とは、マンション管理士試験に合格し、マンション管理士として登録を受け、マンション管理士の名称を用いて、専門的知識をもって、管理組合の運営その他マンションの管理に関し、管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業務とする専門家です。詳しくは当事務所のHPからお問い合わせください。
Q24.50代からでも出来ますか?
A24.出来ます。各都道府県マンション管理士会の中で、50代といえば若手の部類です。
Q25.話し合いがまとまらなかったらどうなるのでしょうか?
A25.1950年代までは、民法の「共有」の考えを用いて管理組合を運用していました。これが話し合いがまとまらない時に対応できず、1962年に「区分所有法」が制定されました。これにより、話し合いがまとまらない時は、多数決(過半数・4分の3以上・5分の4以上等)を用いて決議することとなりました。
Q26.分譲マンションの管理とは具体的にどんな仕事内容ですか?例えば入居者同士のトラブルとか、騒音問題とか色々と解決して頂けるのですか?
A26.多くの分譲マンションは、管理を管理会社(正式にはマンション管理業者)へ全部委託または一部委託しており、その内容はマンションの管理規約の制定・改正、建物の保守・修繕、点検、清掃、会計業務など多岐にわたります。このうち、マンション管理士は一般的には理事会等に出席して、より専門的な部分の助言をするのが標準です。ただし、騒音等の入居者同士のトラブルは基本的には管理組合も管理会社もマンション管理士も介入できず、自ら弁護士に相談するのが基本となります。近年はADRという裁判外の紛争解決を利用する方もいます。
Q27.マンション管理士の需要はあるのですか。
A27.マンションは2つの老い(建物の老朽化と住民の高齢化)を抱えており、問題がますます増えていくことが予想されています。ただし、この問題に管理組合自身が気付いていないケースが全国でたくさんあると思われます。そういう意味では、需要はマンション管理士自身が創出するものと言えるかもしれません。
Q28.マンション管理士を取得するメリットが何があるか知りたいです。
A28.管理会社に所属する人がマンション管理士を取得すると、昇進や昇給の可能性があります。管理会社に所属しない人がマンション管理士を取得しても、マンション管理士会に所属しなければ実質、マンション管理士業を営むのは難しいのでメリットは少ないです。マンション管理士を取得すると、マンション管理士会に入会できるので、そこで知見を得ることができるのがメリットです。
Q29.管理組合の理事長を持ち回りで経験したことがあるが、管理組合と委託関係を交わしている管理会社のマンション管理士が転職のためかすぐ担当が変わってしまうことが多かったように思う。管理会社の仕事はそこまで激務なのか気になる。
A29.多くの管理会社フロント(理事会等に出席している人)が、業務過多の傾向にあるでしょう。しかし、転職は忙しさだけが原因とは限りません。フロントは①管理業務主任者の資格を取得しなければならないプレッシャー、②管理組合からカスタマーハラスメントを受けている、③より良い待遇を求めて、他の管理会社に転職しているなど固有の事情があるかもしれません。
Q30.どうしたら、マンション管理士の資格を取得することが可能なのかということとその難易度がどれくらいなのかを教えてください。
A30.マンション管理士の受験資格に制限はありません。頑張って合格すれば取得できます。難易度は500~600時間の学習時間が必要、偏差値にすると60程度です。先に管理業務主任者の資格を取得することで、50問の試験問題のうち、5問が免除となり、合格しやすくなります。
Q31.最近、敷地内駐車場に電気自動車対応をという話がありますが、管理組合として、どのような判断が多いでしょうか。
A31.私が知っている中では対応したケースはありません。マンションは共同の利益を大切にしていますから、要望している区分所有者が1名のみでは動かないケースが多いと予想されます。複数の区分所有者が連名で要望を出して、初めて検討事項となる場合が多いでしょう。
Q32.マンション管理士に会ったことがありません。全国に何人くらいいるのですか?
A32.国交省マンション政策検討委員会参考資料によれば、令和6年3月末現在、約2万8千人です。このうちマンション管理士業を本業とする人は第1位の東京都で117名、第2位の神奈川県で86名、第3位以下は50名以下なので、出会うほうが珍しいと言えそうです。
Q33.マンション管理組合は全員がマンション管理士で構成されているのか知りたい。
A33.マンション管理組合は区分所有者全員で構成されています。マンション管理士で構成されているのは、マンション管理士会です。
Q34.ある程度の年齢になっても仕事があるのか、資格を取るのが大変なのか、知りたいと思います。
A34.マンション管理士の合格者は毎年最高齢が80代なので、年齢であきらめる必要はないでしょう。仕事を探すのは難しい傾向にありますが、マンションの問題はますます増えていくので、うまく需要を管理すれば仕事を獲得することができるかもしれません。
Q35.就職率や求人の状況、収入、業務的な負担、やりがいについて知りたいと思いました。
A35.マンション管理士は個人事業主です。ごくまれに法人化して複数のマンション管理士をかかえる巨大マンション管理士事務所がありますが、基本的には一人親方です。求人は存在しないでしょう。収入は、9割が年収300万円以下という状況にあり、マンション管理士一本で成業している事務所はとても少ないです。そのため、仕事がなくて時間が余っているマンション管理士が多いと予想されます。私のやりがいは、マンションの諸問題を解決し、住民を笑顔にするのがやりがいです。
Q36.副業でマンション管理士をおこなっている人はいるのでしょうか。
A36.管理会社ではなく、一般企業に勤めながらマンション管理士として登録した人がこれに該当します。決して多くはありませんがいます。
Q37.マンション管理士の仕事は需要が高いですか?
A37.まだまだ管理組合自身が需要に気付いていない状況にあります。マンション管理士の知名度が上がれば、需要は増えてくるでしょう。
Q38.マンションというと、聞こえはいいが色々と面倒くさそうで、特に地方だと一戸建ての方がいいという印象があります。
A38.集合住宅に住むことで、一戸建てにはない話し合いの場や住民トラブルがありますので、面倒くさいと思われる方も多いでしょう。反面、困った時に助け合ったり、災害時に備え避難場所や物資を蓄えるなど、自治会的役割が評価される場合もあります。
Q39.平均的な給与額がどのくらいなのかを知りたいです。
A39.管理会社に勤めるマンション管理士資格を持つ社員は、普通の会社員の給与水準です。独立系マンション管理士は、収入の差が激しく、実力主義なので収入はまちまちです。統計によれば年収300万円以上は10.2%ほどしかいませんし、年収800万円以上となると全体の3.9%です。
Q40.日々毎日の業務で一番追われるこれはきついかなと思う事はどういった内容でしょうか?
A40.マンション管理士のほとんどは残念ながら十分な収入を得られていません。従って、最もきついのは顧客獲得のための集客だと思います。
Q41.大規模改修がずっと同じ会社 悪いところもなおってない
A41.12~15年に一度計画されているマンションの大規模修繕工事は、ずっと同じ施工会社で実施される場合があります。その場合は①責任施工方式といい、施工会社と管理組合の信頼関係が基盤となります。その他に②設計管理方式という方式があり、この場合設計事務所が施工会社を複数から選択する業者選定の補助と、工事監理をします。デメリットは資金面でさらに必要という点です。小規模マンションは資金難を理由に責任施工で実施する割合が多いようです。
Q42.マンション管理士とは、具体的に何をしている人なのか
A42.マンションの管理組合の求めに応じて助言・支援する人です。具体的には、顧問業務、第三者管理業務、管理規約見直し業務、長期修繕計画見直し業務などを提供しています。
Q43.知識が全くなくてもマンション管理士になれるのか気になる。管理が難しそう。
A43.「管理人」でしたら知識がなくてもなれますが、マンション管理士は国家資格を取得しなければなれません。膨大な知識が必要です。
Q44.資格そのものは存じておりますが、その業務内容はマンション住まいだった頃に見ていた範囲しか解りません。将来に向けて興味は有りますが、現時点では特に質問等はございません。
A44.将来に向けてとのことですが、定年退職後に第二のキャリアとしてマンション管理士として活動する人はたくさんいらっしゃいます。いずれにしても、国家資格「マンション管理士」を取得するところがスタートです。
Q45.主にする仕事内容。
A45.主にマンションの管理組合の求めに応じて助言・支援をします。
Q46.マンション管理士の役割について知りたいです。
A46.かつて、マンションの管理は法律が整備されておらず、管理組合役員による着服、管理会社従業員による横領などが後を絶たない状況でした。そこで2001年にマンション管理適正化法が施行され、法的にも整備されました。その一環として、管理組合側の助言者としての専門家が必要であろうと創設されたのが「マンション管理士」です。従って、マンション管理士は、管理組合側の立場で専門的知識を提供するというのが役割だと解されています。
Q47.副業としてやっていけるか
A47.残念ながら、資格を取っただけでは難しいでしょう。各都道府県のマンション管理士会やプロナーズといった自己研鑽の団体に所属し、活動することで副業としてやっていける可能性が高まります。
Q48.資格を取るのにどれくらいの期間がかかり、どれくらいの需要があるのか。
A48.マンション管理士に合格するためには500~600時間が必要と言われています。管理業務主任者と出題範囲がほぼ重なっているため、初めに管理業務主任者を取得し、次の年にマンション管理士試験を受けると、5点免除となるのでオススメです。現状、多くのマンション管理士が稼げない状況にありますが、マンションの問題は年々増えているので需要そのものは増えていくと予想されます。
Q49.マンション管理士に関する知識が乏しく、宅建のような資格なのかと思っていた。マンション管理士としてフルタイムで独立して生計を立てることができるのか・需要がどれくらいあるのかといった実状が気になる。
A49.宅建士とは異なります。独立して生計を立てていくには集客の戦略が必須です。需要は増えていますが、マンション管理士の知名度が低く、管理組合の問題解決の選択肢に入っていないかもしれません。
Q50.将来活かせるのであれば興味があります。
A50.将来活かせるようなメジャー資格になるよう、私が宣伝していきます。
Q51.私は思ったのですが、マンション管理者向け教育漫画があればいいなと思いました。入門漫画。作ってくれれば子供から大人まで楽しめると思います。私が思いつくままに、マンション管理者向けの教育漫画は、管理者の日常業務やトラブル対応や住人との円滑なコミュニケーションなどの方法を、絵としても分かりやすいし、理解もしやすい形で、楽しく学んでいけるような気がします。初めての方達でも直感的に仕事の内容などを学べるため、仕事を始める人達の効率化が期待できるように思えます。そして、漫画ならではの親しみやすさが、どんな世代の新人管理者のモチベーション向上にも役に立つようになるように思えます。ぜひ、こういう形での教育などをご検討ください。
A51.たくさん書いてくださり、ありがとうございます。漫画というのはとても良いアイディアだと思います。管理者=理事長は様々な知識が必要ですから、マンション管理士が漫画を通じて管理者の知識をお伝えするというのは効果的かもしれません。
以上です。ご協力ありがとうございました☆