Q&Aを載せます。全44の質問がありましたので、ご回答いたします。
マンション管理士に関するアンケート結果
Q1.マンション管理士の資格でどれくらいの業務報酬がもらえるのかが気になります。
A1.残念ながら、資格のみでは業務報酬はもらえません。マンション管理士の求人はほぼありませんので、自ら独立・開業をして、直接管理組合と業務契約を結び初めて業務報酬が得られます。この時の業務報酬は自分で自由に決めることができます。顧問契約の相場は月額税抜5万円前後としている人が多いです。
Q2.果たして、良心的な管理がなされているのでしょうか。
A2.恐らく、管理会社のことを指していると思いますが、管理会社が悪意を持っているケースは非常にまれです。管理会社は営利企業であるため、管理会社の利益が管理組合の不利益となる場合(利益相反)は注意が必要ですが、それ以外は極めて良心的な管理を目指していると考えます。
Q3.仕事が不安定なので、有用な資格であれば詳しくしりたい。
A3.マンション管理士が安定して有用な資格となるにはまだ時間がかかるでしょう。なぜなら、現時点で独占業務がなく、マンション管理士でなければできない業務というのがないからです。しかし、マンションの問題は年々増加していますので、需要自体は増えていく可能性が高いと言えるでしょう。
Q4.以前、マンションコンシェルジュの業務についていたことがあり、業務内容に少し重なる部分があったのでHPを拝見しました。行政によるガイドラインの制定や変更などもあるので、今後も専門家が必要だと思います。
A4.HPをご覧いただきありがとうございます。マンションコンシェルジュを設置しているマンションはまれで、私も大変興味があります。またおっしゃる通り、区分所有法その他の法令や行政によるガイドラインが数年おきに変更されるので、これらの最新情報を常に把握している専門家としてマンション管理士は必要であると考えます。
Q5.マンション管理士の資格を取得してみたいと前向きに思いました
A5.ぜひぜひ取得してください。応援しています。
Q6.マンション管理士という資格があるということがわかりました。
A6.認知いただきありがとうございます。まだまだマイナーなので、メジャー化を計画しています。
Q7.マンション管理士の資格については知っていたが、具体的な仕事内容については存じ上げないので、活躍されているシーンなどを知りたいです。
A7.顧問契約を結んで、理事会や総会で助言を求めると、専門的知識をもって回答してもらえるので、大変有用であると思います。
Q8.試験の難易度
A8.不動産資格の中では最も難しく、500~600時間の学習時間が必要と言われています。合格率は10%程度です。
Q9.もう少し社会的認知度が欲しい。いいことしているのに。
A9.おっしゃる通りです。インフルエンサーが発信してくれると影響力が大きいですが、まず私は自分にできることを形にしていきます。
Q10.マンション管理士試験の難易度はどの位?
A10.偏差値にすると60程度。合格率10%。学習時間は500~600時間です。
Q11.ありがとうございました
A11.こちらこそ、ありがとうございました。
Q12.超高層マンションでも業務内容が変わらないか
A12.超高層、いわゆるタワーマンションでも業務内容は変わりません。しかし、こういったマンションは富裕層が住んでいたり、投資用として活用されていたり、事情が複雑であることと、大規模修繕工事が数億円から数十億円の規模となることから、透明性の高く丁寧な業務報告が求められると予想されます。
Q13.マンションの理事会について詳しく知りたい
A13.理事会は総会の諮問機関として設置されます。通常、理事長1名、理事数名で組織され、理事会の中で協議をして、案などを作成します。この時、理事会の構成員ではありませんが、監事も役員の一人として理事会に出席して、意見を述べることができます。理事と監事を合わせて役員と呼び、区分所有者間の公平性の問題から、輪番制(順番に役員を経験する制度)を採用している管理組合が多いのではないかと思います。
Q14.工事中の防犯
A14.大規模修繕工事の規模になると、足場を組んでそこを作業員が行き来するため、外から部屋の中が見えないようカーテンをしたり、窓を施錠したりするよう注意喚起がなされます。また、施工業者以外の不審者が立ち入って物色する等がないように防犯を意識して対策するのはとても重要です。
Q15.マンションの管理をどこまでどの程度しているのか気になる
A15.マンションの将来をしっかりと考えて対策しているマンションもあれば、区分所有者が全く関心がなく、適正な管理がされていないマンションもあります。まずはご相談を。
Q16.マンション管理士の方は、全国に何人位いるのですか?今の今まで、マンション管理士の方と、お会いした事がないのです。
A16.令和6年3月末現在、約2万8千人がマンション管理士として登録されています。割合でいうと5000人に1人なので、なかなか会うことはないでしょう。
Q17.マンションが多い地域に住んでいないので、あまりなじみがない
A17.マンションは、好立地の地域に建てられるケースが多いです。
Q18.この資格を取ったことで、働き方がどのように変わるのか。未経験の人間が取得すると、仕事として携わることができるのか。
A18.残念ながら資格を取っただけでは何も変わりません。さらに難関資格なのに知名度が低いので、すごいと思われることもあまりありません。未経験の方が取得しても、すぐに仕事を獲得するのは極めて難しい状況なので、私はプロナーズ(https://www.pro-ners.com/)をお勧めしています。
Q19.この資格を取ると年収はいくらくらいか?
A19.資格だけでは成業できない段階です。多くが年収150万円以下で、会社員並みの収入を得るには、営業力が必要です。
Q20.なんか手に職をつけたいので。
A20.マンション管理士は、不動産資格の中で最も難関の国家資格です。しかし、現段階ではまだ士業として報われていません。この資格は取得するのも難しいですが、報酬を得ていくのはもっともっと難しい状況です。
Q21.マンション管理士は50代になっても使える資格と聞いたことがあるけど実際取得している年齢層・資格を活かして働いている人の年齢層に差はあるのでしょうか。
A21.取得している人は20代から80代まで幅広く分布しています。しかし、マンション管理士会に所属している方は60代以上が圧倒的に多い状況です。
Q22.そもそも事務所のHPがどこなのか、わかりにくいと思います。
プロフィールページに飛ばないといけないので、以下のようになるとより興味が出ると思いました。
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マンション管理に関する分かりやすい入門書「これが知りたかった!マンション管理がまるっとわかる本」を当事務所のHP(URL)で確認しましたか?
A22.ご助言ありがとうございます。
Q23.マンションの資産価値について疑問があります。不動産情報サイトで自主管理を行なっているマンションが存在します。何故、資産価値が低いのか分かりません。教えて下さい。
A23.自主管理イコール資産価値が低いというわけではありません。自主管理であっても、管理会社が管理するのと同等の管理が実現していれば資産価値が落ちることはありません。ただ現実は管理会社に委託費を支払う資金がなく、やむを得ず自主管理となっているマンションがあり、その場合、管理が不十分という可能性は考えられます。
Q24.スキルは必要か?
A24.マンション管理士の資格を取得するには、知識が必要です。そして、マンション管理士として稼いでいくためには、実務経験が必要と考えられます。そういう意味では、マンションにおいて、建物の状況や管理状況の分析、管理組合への丁寧な説明と改善の提案等はスキルといえそうです。
Q25.安定した収入を確保できますか?
A25.並みの人ではできません。マンション管理士で生計を立てるという決意の下、あらゆる手段を講じてやっと収入を得られるが、まだまだ本業一本の人は少ないというのが現状です。
Q26.疑問点なのか、どんな仕事なのかもっと詳しく知った方が良さそうだと思います。
A26.これを機会にぜひマンション管理士のことを知っていただけたら幸いです。
Q27.業界全体でのマンション管理士資格の知名度、資格の有無で求人数や待遇がどれぐらい変わるか。
A27.最も知名度が高いのはマンション管理会社業界でしょう。彼らは管理業務主任者という国家資格の取得が必須であり、その延長線上にマンション管理士の資格があるため、取得を目指す人が多いからです。その他、管理組合側の知名度はまだまだ低いです。理事長などの役員経験者でなければなかなか知る機会はありません。求人数でいうと、マンション管理士の求人というものは存在せず、マンション管理会社が、フロント(管理組合運営を補助する人)を募集する際に、マンション管理士の資格があれば優遇したり、報奨金やベースアップしている可能性があり、それは管理会社ごとに金額が異なります。
Q28.資格試験の難易度、具体的な業務内容や就職、報酬などを知りたいです。
A28.難易度は不動産資格の中では最も難関。学習時間は500~600時間。マンション管理士として独立・開業した場合の報酬は本人次第です。具体的な業務内容としては、顧問業務、第三者管理、管理規約見直し、長期修繕計画見直し等があります。
Q29.人気の資格ということを知りました。10人に1人がマンション住まいという現状のようで、これから有益な資格になってくるような気がします。
A29.長い目で見れば、需要はますます増えていくと予想されています。
Q30.暮らしを守る仕事にかかわる資格で、とても魅力的だと思います。
A30.まだまだ活躍できていないマンション管理士が多いですが、管理組合の困りごとを解決するエキスパートとしてこれからご期待いただけたら幸いです。
Q31.マンション管理士になる仕事のメリットや魅力がどれくらいあるか気になります。
A31.マンション管理士の魅力は、本来専門的ではない管理組合の組織に、法律や設備の知識を提供し、問題解決へ導く助言・支援をするところにあります。これからますますマンションの問題が増えていくにつれ、活躍するマンション管理士も増えていくでしょう。
Q32.儲かる仕事ですか?
A32.現状ではいいえと言わざるを得ない状況ですが、管理組合のニーズは潜在化されています。管理組合の皆さまに、マンション管理士の有用性が伝われば、状況は変わっていくでしょう。
Q33.長く施設管理業務の仕事をしていた関係で、そちらの業界にも知見が出来た。老朽化した物件も年々増えているのが、適切な管理が出来できていない物件も少なからず在り、これから重要性が増していく、本当に大変な業務だと思う。
A33.はい。適正な管理となっていない物件は行政も注視していますが、周辺に悪影響を及ぼす恐れがあれば、介入せざるを得ません。その前に、マンション管理士を頼っていただくのがベスト化と思います。
Q34.これから勉強してみたいと思います。有り難うございました。
A34.ぜひ、拙著「これが知りたかった!マンション管理がよくわかる本」もお読みいただければと思います。
Q35.定期的にあるマンションの自治会の時に管理士の人と会うのですがマンションの事に関して色々やってくださるので私達住民に取ってはとても助かっています。
A35.活躍するマンション管理士の話を聞くと、勇気づけられます。ありがとうございます!
Q36.知名度が低い。管理人とは違うのに。
A36.そうですね。現状、多くの人が管理人と勘違いしていると思います。
Q37.管理人の仕事はきついのかどうか。クレームが多い?
A37.マンション管理士は管理人ではありません。ちなみに管理人の仕事はマンション毎にかなりの差があるようです。クレームが多いところもあれば、全くないところもあります。
Q38.試験に関してなのですが、宅建と比較しての難易度はどうでしょうか?
A38.学習時間や合格率を比較すると、マンション管理士の方が難易度が高いといえるでしょう。
Q39.一人前の仕事ができるようになるには、どれくらいの実務期間が必要か?女性でも務まるか?
A39.マンション管理士として成業している方は、1~2年以内に顧問契約を結んでいるようです。その期間内に顧問契約を結べないようであれば、一人前とは言い難いかもしれません。そして女性のマンション管理士もいますので、性別は関係ありません。
Q40.マンション管理士の需要がどれくらいあるのか、伸びていくのか、etc.
A40.マンション管理士は独占業務を持たないので、需要はマンション管理士自身が創出すべきものと考えます。ちなみにマンションの棟数は今後も増え続けていくと予想されているため、管理組合の課題もそれに伴って増え、その意味では伸びていく業界だと言われています。
Q41.どれぐらい稼げるか。
A41.マンション管理士次第ですが、多くの人は稼げません。しかし、4%弱の人が年収800万円以上稼いでいますので、やり方次第であるとも言えます。
Q42.管理士は資格ですか?
A42.はい、国家資格です。
Q43.私も不動産を所有しているので興味がある。どのような勉強したのか興味ある。
A43.マンション管理士の試験範囲は、法令系・設備系・会計・管理実務系など幅広く出題されます。おすすめはまずほぼ出題範囲が重なる「管理業務主任者」に合格し、5点免除を受けて翌年マンション管理士に挑戦するのが良いかと思います。
Q44.マンション管理士の試験を1回受けて落ちました。やむを得ず、マンション管理員試験を受けて合格しましたが、不動産業界以外の人間にとっては、マンション管理士試験の、業界関係者の5問免除など、不動産業界以外の者にとっては、合格率数%と、必要以上に合格の障壁が高くて違和感があります。
マンション管理の一般的な知識を広く普及させる為に、フィナンシャルプランナー試験のように業界関係者以外にも、馴染みやすい試験にすべきだと思います。
A44.とても面白い発想だと思いました。確かに3級マンション管理士から挑戦して、2級、1級とランクを上げていけば、幅広く認知される気がします。斬新なアイディアありがとうございます。
以上です。ご協力ありがとうございました☆