「理事会が機能していない」「役員のなり手がいない」──
こんな声が全国で増えています。特に高齢化や共働き世帯の増加で、従来型の管理組合運営が限界に近づいているマンションも少なくありません。

そこで今、注目を集めているのが外部管理者管理方式~総会監督型~です。
理事会を解散し、マンション管理士などの外部専門家が管理者として日常運営を担い、複数の監事がその活動を監査する仕組みです。

札幌市でも導入事例が増えつつある、この新しい管理方式について、詳しく解説します。


🔍 目次

  1. 外部管理者管理方式~総会監督型~とは?
  2. 従来型の理事会方式との違い
  3. この方式が注目される背景
  4. 導入のメリット
  5. 導入の注意点とリスク
  6. 札幌市のマンションでの活用ポイント
  7. 最後に:マンション管理士の活用を

1. 外部管理者管理方式~総会監督型~とは?

この方式は、管理者=外部の専門家がマンションの運営を一手に担い、総会で選任された複数の監事が監査・監督を行う体制です。

主な特徴

  • 理事会が存在しない(理事長・理事の選任不要)
  • 管理者はプロ(マンション管理士など)
  • 監事は区分所有者から複数名選出し、監査報告を総会に提出
  • 総会は年1回程度開催し、管理者の業務報告や監査報告を受けて承認・是正指示

この体制では、日常業務は管理者が実務として遂行し、監事はその適正性を監視する二重のガード役になります。


2. 従来型の理事会方式との違い

項目理事会方式外部管理者管理方式~総会監督型~
意思決定理事会で多数決管理者が単独で決定(重要事項は総会承認)
役員選出区分所有者の持ち回り管理者は外部委託、監事のみ選出
負担区分所有者に時間的・精神的負担管理者が主体、区分所有者は監視役
専門性素人同士で議論専門家による迅速かつ法的根拠ある判断

3. この方式が注目される背景

  • 役員のなり手不足(特に高齢化マンションで顕著)
  • 複雑化する法制度や修繕計画に素人では対応困難
  • 利害関係の対立や長時間の理事会による疲弊
  • 国土交通省も外部専門家活用を推奨し始めている

4. 導入のメリット

✅ 区分所有者の負担軽減

理事会の資料作成、会議出席、議論調整などの負担から解放されます。

✅ 専門知識に基づく迅速な対応

法改正や技術的課題にも即応でき、修繕や契約判断が的確。

✅ 監事による牽制機能

監事が複数名いることで、管理者の暴走や不正を抑止。


5. 導入の注意点とリスク

  • 管理者の選定が重要
    信頼できる資格者・実績のある人物でなければ、逆にリスクが増大。
  • 監事の役割理解が必須
    単なる形式ではなく、積極的に監査する意識が必要。
  • 総会でのチェック機能の維持
    年1回の総会でも、詳細な報告と質疑応答を必ず行う。

6. 札幌市のマンションでの活用ポイント

札幌市は積雪寒冷地ならではの管理課題があります。
外部管理者管理方式では、以下の点を特に重視しましょう。

  • 雪害や寒冷による修繕の優先度判断
  • 暖房・給排水設備の耐用年数管理
  • 冬季停電時の防災計画
  • 地元施工業者との公正な契約監視

これらを熟知したマンション管理士を管理者に選ぶことが成功の鍵です。


7. 最後に:マンション管理士の活用を

外部管理者管理方式~総会監督型~は、今後のマンション管理の主流となる可能性があります。
特に札幌市のように管理負担が大きい地域では、早めの導入検討が有効です。

そして、管理者には必ずマンション管理士などの倫理規定を持つ専門家を選びましょう。
信頼できる専門家なら、総会監督型の運営は「安全・迅速・公正」に機能します。


📢 札幌市の管理組合の皆さまへ
理事会運営に限界を感じていませんか?
新しい管理方式の導入と運営を、マンション管理士がトータルでサポートします。
安心と効率化、そして透明性のあるマンション管理へ──今こそ一歩踏み出しましょう。