「次の大規模修繕には、いったいいくらかかるのだろう」「施工会社から出てきた見積は、妥当な水準なのだろうか」――大規模修繕は十数年に一度の大きな出費であり、理事会でこうした不安の声をよく耳にします。
そこで当事務所では、先に公開した「修繕積立金シミュレーター」に続く第2弾として、どなたでも無料でお使いいただける「大規模修繕工事費 概算シミュレーター」を作成し、公開しました。登録は不要で、スマートフォンからもご利用いただけます。
大規模修繕工事費 概算シミュレーター https://koyamansion-sim2.netlify.app/
どのようなツールですか
国土交通省「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」(818事例)の統計に基づき、マンションの総戸数から大規模修繕工事費のめやすを算出するツールです。
使い方は簡単で、工事の回数(1回目・2回目・3回目以上)と総戸数を入力するだけです。調査では、たとえば1回目の工事は戸あたり中央値110.2万円で、中央の約半数が90.9~134.0万円に収まっています。シミュレーターはこの「幅」に戸数を掛けて総額のめやすを示すため、一つの数字だけを見て一喜一憂せずに済みます。延べ床面積が分かれば、㎡単価からのめやすもあわせて確認できます。
もう一つの使い方が「見積額とくらべる」機能です。お手元の見積額を戸あたりに換算し、818事例の分布グラフの中で、ご自身のマンションがどの価格帯に位置するのかをひと目で確認できます。
ご利用にあたっての注意
このシミュレーターが示すのは、国の調査に基づく統計的な「めやす」です。実際の工事費は、建物の劣化状況・工事範囲・足場などの仮設条件によって大きく変わるため、めやすの範囲から外れていても、直ちに「高すぎる」「安すぎる」と判断できるものではありません。また、調査の金額には消費税と共通仮設費が含まれていないほか、調査は令和3年(2021年)実施のため、その後の資材費・労務費の上昇分は反映されていない点にもご注意ください。
見積の内容に疑問があるとき、これから大規模修繕を控えているときは、劣化診断に基づく長期修繕計画(国交省標準様式)での点検をおすすめします。当事務所では、大規模修繕の進め方や見積内容のご相談、長期修繕計画の作成・見直しを承っており、30分間の無料電話相談もご利用いただけます。先に公開した「修繕積立金シミュレーター」とあわせて、マンションの資金計画づくりにお役立ていただければ幸いです。

